自然環境について
自然環境について
「本来の自然を目指して」と書きましたが、本来の自然はもはや無いと言っても過言ではありません。日本などはよほどの山奥に行かない限り、何処へ行っても河川には堰堤やダムがあります。綺麗な水と木々とコンクリートの狭間で、私たちは釣りをする訳です。
こういったことに関しては、私は専門家ではありませんしいい加減な事を言及する訳にはいきませんが、山に釣りに行く事によって、街で暮らしていては到底知ることの無い今の時代の事実を目の当たりにするのです。
綺麗な渓流を気持ちよく釣り上がっていくと、突如現れた巨大なダム。目の前の空を全て覆うほどでした。その圧倒的な存在と無機質なパワーに立ちすくみました。
こういう時代に生きているのだという事。
これからどういう時代になっていくのか、という事。
「本来の自然をとりもどせ」などと簡略的なことは言えませんが、
うまくやっていってほしいと、感じます。
物は街中に溢れかえっています。
しかし、誰も心から満足はしていません。
何でも手に入ります。
でも、満足していません。
ではどうしようか?
そういう時代だという事なのでしょうか?

3万本もの河川が流れる川の国、日本。
その川のひとつひとつは、人間で言う血管である。
あらゆる生命活動を健全に循環する為に存在する。
人間の血管に血液が流れなかったらどうなるかは分かりきった事。
川が正常にその機能を果たさなかったら、どうなるかは分かっているようでまったく分かっていない釣り人も多いのでは。
アメリカはダム撤去が公共事業になっている。
2000年5月の時点で、469個のダムを撤去している。
ヨーロッパでは、近自然工法という川の再自然化が当たり前に進んでいる。
本来の姿の川。
これをねじ曲げてきた人間の都合や力なんて、吹けば飛ぶようなもので、それほど自然はやわじゃないと痛感させられる。
知恵のある慎ましやかな日本人が、それを気づかない訳が無い。
世界中の釣り人が「日本の川は美しい」と言ってもらえるようになりたいものです。
あなたの良く行く川はどうですか?